危険運転致死傷に速度・飲酒の数値基準新設へ、年内施行を目指す
危険運転致死傷に速度・飲酒の数値基準新設へ

危険運転致死傷の適用要件に数値基準が新設、速度とアルコール濃度で明確化

政府は3月31日、危険運転致死傷の適用要件に車の速度や運転者のアルコール濃度の数値基準を新設する自動車運転死傷行為処罰法改正案を閣議決定しました。この改正案が今国会で成立すれば、年内にも施行される見通しです。事故現場で手を合わせる遺族の姿が浮かび、厳格な法整備が求められる背景を物語っています。

具体的な速度基準と飲酒の数値が明示される

改正案では、速度に関する基準が詳細に定められました。最高速度が60キロ以下の道路では、50キロ以上の超過が危険運転致死傷の適用対象となります。例えば、最高速度60キロの一般道では、時速110キロ以上で死傷事故を起こした場合に適用される仕組みです。一方、最高速度が60キロを超える道路では、60キロ以上の超過が対象となります。

飲酒運転については、呼気1リットル中のアルコール濃度が0.5ミリグラム以上の場合に適用すると規定されました。これにより、従来よりも明確な判断基準が設けられることになります。

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数値基準を下回っても適用の余地を残す柔軟な対応

政府は、数値基準を下回った場合でも危険運転致死傷を適用する余地を残すため、追加の要件を設けています。速度に関しては、「重大な交通の危険の回避が著しく困難」という条件を追加しました。飲酒については、現行法の「アルコールの影響で正常な運転が困難」という要件を維持し、総合的な判断を可能にしています。

同日には、道路交通法改正案も閣議決定されました。この改正案では、「酒酔い運転」の適用対象を危険運転致死傷と同じ呼気1リットル中0.5ミリグラム以上とすることが定められています。従来、酒酔い運転の適用には数値基準がなく、警察はアルコール濃度に加え、会話の状況や歩行テストなどを通じて総合的に判断してきました。法改正後も、数値基準を下回っていても深酔いしている場合などは、酒酔い運転で摘発するケースがあり得るとされています。

社会への影響と今後の展望

この改正により、危険運転致死傷の適用がより明確化され、裁判の迅速化や公平性の向上が期待されます。また、ドライバーへの抑止効果も高まり、交通安全の促進につながることが見込まれています。政府は、法改正を通じて、悲惨な交通事故を減らし、遺族の悲しみに寄り添う姿勢を示しています。今後の国会審議では、詳細な議論が行われる予定です。

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