大阪府警察は、2026年に開催される大阪・関西万博のタイ館の工事をめぐり、建設業法に基づく許可を得ずに請け負った疑いで、群馬県高崎市に本社を置く建設会社「DIO」の関係先8か所を捜索しました。捜査関係者への取材により明らかになったこの捜索は、3月12日に行われ、工事関連の資料など約100点が押収されました。府警は現在、受注の経緯や詳細な背景について、慎重に調査を進めています。
無許可での工事請負の疑い
捜査関係者によると、DIO社は2024年10月、タイ館の電気設備工事を約4400万円で発注元から請け負ったとされています。建設業法では、500万円以上の工事を請け負う業者に対し、都道府県知事や国土交通大臣の営業許可を取得することが義務付けられています。しかし、同社はこの許可を得ずに工事を受注した疑いが持たれています。
過去の処分と発覚の経緯
DIO社をめぐっては、建設工事の未払いに関する下請け業者から大阪府に相談があったことをきっかけに、無許可での営業が発覚しました。これを受けて、大阪府は昨年9月、同社に対して30日間の営業停止処分を科しています。今回の捜索は、こうした過去の違反行為に加え、大規模な国際イベントである万博に関わる工事での法違反が疑われることから、より深刻な事態として捜査が進められています。
捜索の目的と今後の展開
大阪府警察本部は、押収した資料を基に、DIO社が無許可で工事を請け負った経緯や、発注元との契約内容、工事の進捗状況などを詳細に分析する方針です。また、万博という国家的なプロジェクトにおける工事の適正性を確保するため、関係者への聞き取りや証拠の精査を徹底的に行うとしています。
この事件は、建設業界における法令遵守の重要性を改めて浮き彫りにするとともに、国際的なイベントを控えた工事管理の厳格さが問われるケースとして、注目を集めています。府警は、捜査結果を踏まえ、必要に応じて法的措置を講じる構えです。



