旧統一教会への解散命令、東京高裁が本日判断を下す
高額献金の勧誘などをめぐり、文部科学省が求めた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への解散命令請求について、東京高裁(三木素子裁判長)が本日、教団に解散を命じるかどうかの決定を下す。約1年間にわたる非公開の審理を経て、注目の判断が示されることになる。
地裁の判断と教団側の反論
東京地裁は昨年3月の決定において、「献金勧誘などにより甚大な被害が生じ、現在も看過できない程度に残存している」と明確に判断した。宗教法人として税制上の優遇などを継続することは「極めて不適切」であるとして、解散を命じたのである。
これに対して教団側は不服を申し立て、高裁での審理が続けられてきた。高裁での主な争点は、高額献金などの問題を受けて教団が組織体質の変革を図った2009年の「コンプライアンス宣言」以降の期間を、どのように評価するかに集中している。
地裁の決定は、裁判に至らなかった示談の件数なども詳細に踏まえ、「宣言後の被害も相当数あった」と指摘し、教団側が根本的な対策を講じていないと厳しく判断した。
教団側の主張と証拠提出
これに対し、教団側は強く反論を展開している。示談においては裁判所が厳密な事実認定を行ったわけではない点を強調し、「『推測』で被害を『水増し』した」と批判した。さらに、和解や示談の内容を詳細に検証した証拠を提出したと主張している。
審理では、教団信者に対する証人尋問も実施され、双方の主張が丁寧に検討された。一方、文科省側は高裁に対し、「地裁の判断は妥当であり、解散命令を維持すべきだ」と強く主張したとみられている。
今後の展開と清算手続き
高裁が本日の決定で地裁と同様に解散を命じた場合、宗教法人法に基づいて教団の「清算手続き」が開始されることになる。裁判所が選任した「清算人」(弁護士)が教団の財産を管理し、高額献金などの被害者に対する弁済を進めていく流れとなる。
教団側は最高裁への不服申し立てを行う権利を有しているが、解散命令の効力は高裁の決定によって生じる。逆に、高裁が解散命令を取り消した場合は、文科省側が最高裁への不服申し立てを検討するとみられ、今後の展開が注目される。
この判断は、宗教法人のコンプライアンスと社会的責任を問う重要な事例として、広く関心を集めている。被害者救済と組織改革の実態が厳しく問われる中、司法の判断が社会に与える影響は大きいと言えるだろう。



