安愚楽牧場被害、国の責任認めず 東京地裁が請求棄却 原告側は控訴
安愚楽牧場被害、国の責任認めず 東京地裁が請求棄却

2011年に経営破綻した「安愚楽牧場」をめぐり、消費者被害が拡大したのは政府が適切な規制を怠ったためだとして、被害者1279人が国に賠償を求めた訴訟の判決が26日、東京地裁(小川嘉基裁判長)で言い渡された。判決は「国の対応が著しく合理性を欠くとはいえない」として請求を棄却した。被害者側は控訴する方針を示している。

安愚楽牧場の事件概要

安愚楽牧場は、和牛飼育への出資を募る「預託商法」を展開し、顧客に架空の牛を割り当てていた。被害は約7万3千人、総額約4200億円に及んだとされる。農水省は2009年1月に事業の適法性を確認するための立ち入り検査を実施したが、頭数不足を見抜くことができなかった。

判決の内容

判決は、農水省の検査が徹底されていたとは言えず、業務停止命令などを出していれば「被害拡大を回避できた可能性がある」と指摘した。しかし、安愚楽牧場の隠蔽工作により頭数不足を見抜くのは容易ではなかったとして、農水省の対応が違法とまでは認められないと判断した。

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原告の訴え

判決後の会見で、原告団の代表を務める男性は「投資被害者は世間や家族からも非難を受ける。老後の貯蓄を失い、高齢でも働き続けている被害者も多い」と悲痛な声を上げた。現在は法律で預託商法が厳しく規制されているが、弁護団長の紀藤正樹弁護士は「国は過去の被害も積極的に救済してほしい」と求めた。

関連する刑事裁判

安愚楽牧場をめぐっては、元社長ら2人が特定商品預託法違反の罪で東京地検に起訴され、いずれも実刑判決を受けている。

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