大阪高裁、非常勤講師の労働者性を認める判決
大阪大学と有期業務委託契約を更新し続けてきた非常勤講師4人が、無期雇用契約に転換する権利の確認と未払い賃金の支払いを求めた訴訟の控訴審で、大阪高裁は2026年5月15日、原告の請求を認め、大学側に計約40万円の支払いを命じました。一審の大阪地裁判決は請求を棄却していましたが、高裁はこれを取り消しました。
労働契約法と業務委託契約の境界
労働契約法では、有期雇用契約の期間が通算5年を超える場合、労働者が無期雇用への転換を申し込めば、雇用者はこれを拒否できないと定めています。ただし、この規定は業務委託契約には直接適用されません。原告側は、語学などの授業を担当しており、実質的に労働者であると主張していました。
大島雅弘裁判長は判決理由で、授業の進め方や採点基準の統一など、大学側による強い指揮監督が及んでいたと指摘。原告らの報酬が一定の授業時間に応じて算出されていることから、労働者性を強く推認させると結論付けました。
一審との判断の違い
一審判決は「労働者の教員とは異なり、契約以外の業務には諾否の自由があることがうかがわれる」として、契約時に労働者だったとは認められないと判断していました。しかし、高裁は実態を重視し、逆転判決を下しました。
原告側弁護士は判決後の会見で「就労実態を踏まえて労働者であることを認めたものであり評価できる」と述べました。



