札幌地検は14日、北海道砂川市の要請でヒグマを駆除した後、猟銃の所持許可を取り消され、最高裁判決で逆転勝訴した道猟友会砂川支部長の池上治男さん(77)が返還を求めていた猟銃2丁のうち1丁が廃棄されたことについて、規定に基づく適正な手続きだったとの見解を明らかにした。
経緯と地検の見解
地検によると、道警が銃刀法違反の容疑で池上さんを捜査する過程で猟銃を押収し、その際に池上さんの署名が入った所有権放棄書が作成された。その後、2019年3月に不起訴処分となったが、地検は同年7月に刑事訴訟法に基づいて銃を廃棄した。地検は「不起訴処分から廃棄までの期間に不適切な点はない。当時、返還を求める意思表示は確認されなかった」と説明している。
池上さんの主張
池上さんは取材に対し、廃棄された銃は「亡くなった知人の猟師から『人のために使ってほしい』と譲り受けたものだ」と述べ、「文書にサインした記憶はない。何のために最高裁まで争ったのか」と悔しさをにじませた。
事件の背景
池上さんは2018年8月、ライフル銃でヒグマ1頭を駆除した。しかし、道公安委員会は2019年、住宅に弾丸が届く恐れがあったとして所持許可を取り消した。これに対し池上さんは処分は不当だと訴え、今年3月の最高裁判決で逆転勝訴を果たしていた。



