東京都立墨田産院(閉院)で1958年に出生直後、他の新生児と取り違えられた江蔵智さん(68)の出自に関する調査で、東京都が対象者への戸別訪問を実施しない方針を江蔵さん側に伝えていたことが11日、関係者への取材で明らかになった。
調査の経緯と都の対応
江蔵さん側は、戸別訪問を実施しない場合、昨年4月の東京地裁判決を受けた調査の義務を都が果たしていないとして、裁判所に制裁金を科すよう求める「間接強制」を申し立てる方針を示している。
都の担当者は今年3月末に江蔵さんと面会。生みの親を見つけられなかったとする報告書を手渡し、「対象者へのさらなる働きかけは難しい」との意向を伝えた。この対応に対し、江蔵さん側は強い不満を表明している。
今後の展開
江蔵さんは、戸別訪問によって真相解明が進むと期待していたが、都の消極的な姿勢に失望している。間接強制の申し立てが認められれば、都は制裁金を支払う可能性があり、事態は法廷闘争に発展する恐れがある。



