茨城県は11日、不法就労する外国人を雇用している事業所に関する情報を住民から募集し、県が報奨金を支払う「通報報奨金制度」の運用を開始した。この動きに対し、外国人支援活動を行う市民団体が同日、水戸市の県庁前で抗議行動を実施し、制度の撤回を求めた。
市民団体の主張
抗議を行ったのは、東日本入国管理センター(牛久市)に収容されている外国人を支援する「牛久入管収容所問題を考える会」である。同会のメンバーは、不法就労とされる人々が農業、建設業、解体業など、日本人にとって不可欠な労働を担っていると指摘。その上で、「不法就労の外国人を違法状態にしているのは入管制度そのものであり、我々はこのような制度を問題視している」と述べ、人道面からの問題提起を行った。
会員の西村隆雄さん(52)は、報奨金制度について「排外主義的な環境を後押しするものに他ならない」と強く批判。さらに、「日本で働くことを希望する外国人を、制度として適切に受け入れることが重要であり、県には国に対して適切な制度設計を求めてほしい」と訴えた。
制度の概要
茨城県の報奨金制度は、県のホームページ内にある専用の通報フォームを通じて情報を受け付ける。通報者は運転免許証などの身分証明書を添付する必要があり、報奨金は1万円で、容疑者が逮捕され、送致された場合に支払われる。
この制度に対しては、県内外から賛否両論の声が上がっている。支援団体は、制度が外国人労働者に対する差別や偏見を助長する恐れがあると懸念を示している。



