大阪市の福祉関連企業「絆ホールディングス(HD)」の傘下事業所による障害者就労支援加算金の過大受給問題で、同社が大阪市から請求された約110億円を支払期限までに納付しなかったことが24日、市への取材で明らかになった。市は今後、督促手続きを進める方針を示している。
過大受給の実態
絆HDは、就労が困難な障害者に働く場や訓練を提供する「就労継続支援A型」事業所を運営している。大阪市内の4事業所では、利用者が一般企業で6カ月以上継続して働いた場合に給付費が加算される制度を悪用し、実際の就労状況とは異なる虚偽の報告を行うことで加算金を過大に請求していた。
行政処分と今後の対応
大阪市は3月下旬、障害者総合支援法に基づき、これら4事業所の指定を取り消す行政処分を決定。処分の効力は5月1日から発効する。市は既に約110億円の返還を求めていたが、絆HD側は支払期限を過ぎても応じていない。市の担当者は「法令に従い、厳正に対処する」と述べている。
この問題は、障害者福祉制度の運用における不正の深刻さを浮き彫りにしており、他の自治体や事業所にも影響を及ぼす可能性がある。専門家は「制度の透明性を高め、監査体制を強化する必要がある」と指摘している。



