映像製作の聖地、世田谷区成城・祖師谷・砧
東京都世田谷区の成城、祖師谷、砧地域は、日本の映像製作の歴史と深く結びついています。このエリアの象徴的存在が、映画会社「東宝」の東宝スタジオ(成城1丁目)です。国内最大級の広大な敷地には10のスタジオが並び、その歴史は古く、1932年に東宝の前身である「写真化学研究所」がスタジオを開設したことに始まります。
戦後、このスタジオでは黒沢明監督の『七人の侍』をはじめとする多くの名作や、ゴジラシリーズなどの特撮作品が数多く生み出されました。スタジオの入り口には『七人の侍』の巨大壁画と、高さ約2メートルのゴジラ像が設置され、訪れる人々を出迎えています。
ウルトラマンの故郷、祖師谷
もう一つの象徴が、特撮ヒーロー「ウルトラマン」です。生みの親である円谷英二は、1937年に東宝に入社後、祖師谷に住み、後に砧に「円谷プロダクション」を設立しました。現在、円谷プロは移転していますが、2005年にこの縁を生かした街づくりが行われ、祖師ケ谷大蔵駅前の三つの商店街が「ウルトラマン商店街」として生まれ変わりました。駅前にはウルトラマンの像も立っており、ファンの人気スポットとなっています。
映画人の街、成城
東宝映画研究家の高田雅彦さん(71)は、「もともと成城学園がつくった学園町で、東宝ができると黒沢監督や三船敏郎など、名だたる映画人や文化人が住む街になりました。ロケも頻繁に行われ、まるで映画のオープンセットのような地域です」と語ります。この地域は、今もなお映画と特撮の歴史を色濃く残す、貴重な聖地として親しまれています。



