「給料にかかる税の負担について、正直よく分かっていない。税金についてしっかり考え、学べる記事を読みたい」――そんな声が、千葉県に住む30代の女性会社員から寄せられました。毎年6月頃に届く住民税の税額通知書。今回はこの通知書の見方や、最近の税制改正で住民税と所得税の年収の壁を巡る対応が分かれている影響について考えます。
住民税の基本構造
住民税は税率10%で、内訳は市町村民税が6%、道府県民税が4%です(政令指定都市では8%と2%)。会社員の場合、年間の納付額を6月から翌年5月までの12回に分け、給与から天引き(特別徴収)されます。従来は横長の小さな紙でおなじみだった通知書も、2024年から電子化が進んでいます。
住民税額通知書の見方
まず確認したいのは税額の欄です。住民税には、定額の均等割と、所得に応じて変わる所得割の2つがあります。前年にふるさと納税をした人は、所得割から差し引かれる税額控除額を必ず確認しましょう。寄付先が5自治体以内のワンストップ特例制度を利用した場合、寄付額全額(限度額内で自己負担の2000円を除く)が住民税から控除されます。この制度を使わずに確定申告をした人は、所得税と合わせて控除されます。
所得税と住民税の非課税ラインの違い
所得税は基礎控除や給与所得控除など様々な控除があり、課税最低ラインは年収103万円程度です。一方、住民税には均等割(年額5000円程度)があり、所得が一定以下でも課税される場合があります。具体的には、住民税の非課税ラインは自治体によって異なりますが、年収100万円前後で設定されていることが多く、所得税の103万円よりも低い傾向にあります。そのため、所得税がゼロでも住民税が課税されるケースが生じます。
最近の税制改正の影響
近年、所得税の基礎控除が10万円引き上げられるなど、所得税と住民税の非課税ラインの差はさらに拡大しています。この差が、低所得者層にとって負担感を強める要因となっています。政府はこの問題を認識し、住民税の非課税基準の見直しを検討していますが、具体的な動きはまだ見られません。
住民税の通知書が届いたら、まずは自分の課税所得や控除額を確認し、正しく税金が計算されているかチェックしましょう。特にふるさと納税を利用した場合は、控除額が正しく反映されているかが重要です。



