元イスラエル兵のダニーさん、平和巡るドキュメンタリー完成 滑川で上映会
元イスラエル兵のダニーさん、平和巡るドキュメンタリー完成

埼玉県皆野町在住の木工職人で、元イスラエル兵のダニー・ネフセタイさん(69)が企画したドキュメンタリー映像作品「ダニーさんの気づき」(78分)が完成した。ネフセタイさんが、平和や人権の守られる社会を求めて活動する全国各地の人々を訪ね、そのきっかけについて語り合う内容だ。ネフセタイさんは「どんな人にでも、変わるきっかけはありうるとのメッセージを伝えたかった」と話す。

兵役経験から平和活動へ

ネフセタイさんは1975年から3年間、イスラエル空軍に兵役した。退役後、アジアを旅して来日し、1988年に皆野町に移り住んだ。2009年から平和や人権問題について講演活動を始め、現在は年間150回ほどに及ぶ。著書もある。

こうした活動のきっかけは、2008年末のガザ空爆で多くの子どもが犠牲になったことへの衝撃だった。ネフセタイさんは「これはやりすぎだと。国を守るために軍事力が必要というような考え方が、ガラッと変わった」と振り返る。

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ドキュメンタリー制作の経緯

初めてとなるドキュメンタリー作品は、ネフセタイさんの友人で、著書に感銘を受けた斉藤宏子さん(84)が「平和への希望が持てる作品を撮りたい」と提案したのがきっかけ。撮影スタッフを交えて打ち合わせを重ね、2025年5月から同年末まで埼玉、東京、群馬、長野、愛知、福井などで撮影された。

作品は、戦争や原発などを巡って声を上げる人たちが、何によって考えが変わり、活動するようになったのかに焦点を当てた。中でも、ネフセタイさんが印象に残っているのは、徳島県の看護師、松浦久美子さんとの対話。場所は、沖縄県読谷村の自然壕「チビチリガマ」。太平洋戦争末期の沖縄戦で、住民たちが集団自決した地だ。

松浦さんは、かつて旅行でここを訪れた際、語り部から子どもを亡くした母親の話を聞いた。子どもの年齢は、その時の自分の息子と同じ。こうした歴史を知らなかったことにショックを受け、それから沖縄の平和行進に毎年参加するようになったと、涙ぐみながら語ったという。

作品への思いと上映会

戦争への反省から戦後、平和国家の道を歩んできた日本。だがネフセタイさんは「武器輸出の規制緩和など、どんどん危険な方向に向かっている」と警鐘を鳴らす。「高校生ら若い世代に作品をみてもらい、自分たちも何かしないと、と思ってもらえれば」と願う。

作品の完成を記念し、滑川町の「古民家ギャラリーかぐや」で6月6日午後2時から上映会を開く。参加費は1500円、要予約。DVDは5千円(税込み、送料別、上映権付き)で購入できる。問い合わせは、木工房ナガリ家(電0494-62-3782、メールnagariya1@gmail.com)へ。

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