保護犬猫の譲渡増加、殺処分減少もゼロへ課題 県とボランティア連携
保護犬猫の譲渡増加、殺処分減少もゼロへ課題

捨てられたり、迷子になったりして保護された犬や猫にも、かけがえのない命が宿っている。彼らが愛情深い飼い主と巡り合い、幸せに暮らせるよう、さらなる取り組みを強化していく必要がある。

譲渡数が増加、殺処分は減少

県動物愛護センターや福島市、郡山市、いわき市の各保健所で保護された犬と猫の新たな飼い主への譲渡件数が増えている。2025年度に譲渡されたのは計1009匹(犬113匹、猫896匹)で、前年度と比較すると犬は31匹、猫は186匹の増加となった。

一方、殺処分は計264匹(犬19匹、猫245匹)だった。本県では2022年度まで殺処分数が1000匹を超え、全国でも最多クラスが続いていたが、近年は減少傾向にある。

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自治体とボランティアが連携し、譲渡につなげる活動を展開してきたことが実を結んでいる。殺処分ゼロに向けて、さらに前進しなければならない。

譲渡増加の背景

県によると、これまで殺処分になりがちだった離乳前の子猫の世話をセンター職員やボランティアが担ったり、ウェブサイトの譲渡情報を充実させたりしたことが譲渡数の増加につながった。また、テレビ番組などで保護された犬や猫が取り上げられる機会が増え、社会全体で譲渡への理解が深まってきたことも背景にあるとみられる。

新たな家族としてペットを迎え入れたいと考えている人は一定数いるはずだ。県には、従来のウェブサイトや動画サイトに加え、交流サイト(SNS)などを活用した情報提供も検討してほしい。

引き取り数の現状と課題

譲渡される犬猫がいる一方で、センターや各保健所に新たに引き取られる犬猫も存在する。2025年度に引き取られた犬は58匹、猫は1144匹で、例年並みの水準だった。

県は本年度、これまで協力関係にあったボランティアを動物愛護推進員に委嘱する。推進員は飼い主に対して不妊・去勢手術の助言やしつけの相談などを行う。こうした活動を通じて、センターなどでの引き取り数を減らしていく考えだ。

引き取り数の減少には、犬や猫が増えすぎて飼い主の管理能力を超えてしまう「多頭飼育崩壊」を防ぐことが重要となる。県や市町村は推進員とともに、犬や猫たちが適切な環境で育てられているか情報の収集に努め、場合によっては福祉部門などとも連携して問題解決に当たってほしい。

保護動物を減らすために

保護猫や保護犬をなくすためには、まず飼い主が安易な気持ちで飼い始めないことが大切だ。ペットと長く暮らせるよう、繁殖を防ぐ措置や、迷子を防ぐマイクロチップの装着などの対策を取ってもらいたい。

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