警察庁は5月28日、特殊詐欺の被害金追跡を迅速化するため、みずほ銀行など大手9行と協定を締結した。犯罪グループは被害金を複数の口座に移し、マネーロンダリングを行うことが常套手段となっている。これまで都道府県警は被害者からの申告を受けて金融機関に郵送で送金先を照会しており、回答までに数日から数週間を要していた。このため、送金先が判明した時点で既に別の口座に資金が移されているケースが少なくなかった。
今回の協定により、都道府県警は警察庁を経由して銀行にオンラインで送金先を照会できるようになり、早ければ即日回答を得られる見込みだ。これにより早期の口座凍結が可能となり、被害回復が図られるほか、容疑者の摘発にもつながると期待される。運用は6月1日から開始される。
協定の背景と効果
特殊詐欺の被害額は年間数百億円に上り、被害金の追跡は警察にとって大きな課題だった。従来の郵送方式では時間がかかり、犯人が資金を移動させる隙を与えていた。今回の協定により、警察はリアルタイムに近い形で送金先を特定し、迅速に口座を凍結できるようになる。
今後の展望
警察庁の担当者は「今までは被害金を追跡しきれていなかった。今回の枠組みを他の金融機関にも広げたい」と述べ、協定の拡大に意欲を示した。今後、地方銀行や信用金庫などとの連携も視野に入れている。



