「大飯原発は安全か」問う訴訟 住民側勝訴から5年、きょう高裁判決
関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の安全性が問われた訴訟の控訴審判決が28日午後2時、大阪高裁(川畑正文裁判長)で言い渡される。住民側の主張を認め、国による原発の設置許可を取り消した一審・大阪地裁判決から5年半。高裁はどのような判断を下すのか。
裁判の争点となっているのは、原発の安全性を検討する際に設定される「基準地震動」が適正かどうかだ。基準地震動とは「想定される最大の地震の揺れ」のことで、原発を動かす電力会社が設定する。これが適正かどうかを審査するのは、原子力規制委員会(規制委)だ。
規制委は大飯原発について、内規にあたる「審査ガイド」に従って審査した。その結果、福島第一原発の事故を契機に策定された厳しい安全基準を満たしたとして2017年に運転を認めていた。
しかし20年12月の一審判決は、この審査の過程を問題視し、「看過しがたい過誤、欠落がある」として大飯原発の設置許可を取り消した。国が控訴し、判決が確定していないため、原発の運転は止まっていない。ただ、判決が指摘した内容は、原発の安全性の根幹に疑問を投げかけるものだった。
判決を読み解くキーワード「ばらつき」
判決を読み解くキーワードが「ばらつき」だ。原発事故後に追加された一文。基準地震動を計算する過程で、審査ガイドに従えば、地震の揺れの想定にばらつきが生じる可能性があると指摘された。一審判決は、規制委の審査がこのばらつきを適切に考慮していなかったと判断した。
住民側は、大飯原発の基準地震動が過小評価されており、実際の地震リスクに対応できないと主張。一方、国側は審査ガイドに基づく審査は妥当であり、一審判決は誤りだと訴えている。
高裁の判断次第では、原発の運転継続に影響が出る可能性もある。判決は28日午後2時に言い渡される予定で、注目が集まっている。



