舟橋村、10月の村長・村議選で電子投票導入へ 県内初の試み
舟橋村、10月の村長・村議選で電子投票導入へ

富山県舟橋村は、10月に予定されている村長選挙および村議会議員選挙において、県内で初めてとなる電子投票を導入する方針を固めた。有権者は投票所に設置された電子端末を操作し、画面上に表示された候補者の中から選択して投票する。6月1日に開会した村議会6月定例会には、電子投票の導入に向けた条例案と一般会計補正予算案が提出された。これにより、選挙事務の負担が大幅に軽減される見通しとなった。

開票作業は10分以内に短縮

電子投票では、投票所となる村役場にリース契約で調達した電子端末2~3台を設置する。画面に複数の候補者の名前が表示され、有権者はタッチペンで選択する方式だ。期日前投票から導入され、入院などで投票所に来られない人のための不在者投票では、従来の紙の投票も併用される方針である。

現在、村長選と村議選に同時に投票する場合、投票所でそれぞれの投票用紙を受け取り、1枚ずつ記入する必要がある。しかし電子投票では、一つの端末で両方の選挙に投票できるため、投票時間が大幅に短縮されるという。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

特に効果が大きいのは開票作業である。端末から投票データをUSBメモリーを使って別の端末に移して集計するが、この作業は1~2人で10分以内に完了する見込みだ。前回の村長選・村議補選(2022年)では、職員15人が約1時間かけて開票していた。本間浩司総務課長は「職員が総出で深夜まで作業するため、翌日の業務に影響が出ていた。電子投票なら人数も少なく、早く帰宅できるようになる」と期待を寄せている。

補正予算案には、電子端末の使用料などとして242万円が計上されている。

不安の声も

電子投票は、2002年施行の特例法により、自治体が条例を制定すれば地方選挙に限って実施できる。総務省によると、これまでに全国12市町村の27選挙(6月2日現在)で実施されており、直近では今年3月の宮崎県新富町議補選で行われた。

しかし、電子機器の取り扱いに不慣れな人への対応や、システムトラブルへの懸念は残る。同村佛生寺の無職、中田俊夫さん(87)は「スマートフォンも持っていないのに、高齢者は頭がついていくか心配だ」と不安を漏らした。村は、投票方法に不安がある人への支援として、これまで投票用紙の配布に充てていた職員を配置するとしている。

6月1日の村議会本会議での提案趣旨説明で、渡辺光村長は「投開票の正確性と迅速性を高め、選挙事務の効率化を図る。文字を書けなくなってきた高齢者でも投票できる」など利点を強調した。また、来春に予定されている県議選に言及し、「県へ条例改正の依頼をしたい」と電子投票の導入を働きかける考えを示した。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ