認知機能の低下を抑制する「教室」実証実験が愛知県東浦町で始まる
国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)が全国20市町で展開する認知機能の低下を抑える実証研究が、4月8日に愛知県東浦町で本格的に始まりました。この取り組みは、住民参加型の「教室」を通じて認知症や軽度認知障害(MCI)の抑制を図り、2年間の研究成果を全国的に普及させることを目指しています。
週1回の90分プログラムで身体と脳の健康を維持
東浦町では、毎週1回、40人の参加者が2つの教室に分かれてプログラムに参加します。具体的な内容としては、有酸素運動をしながら「脳トレ」を行うなど、身体と脳の両方に働きかける90分間のセッションが継続的に実施されます。参加者は60歳から80歳までの男女で、高血圧または高血糖の既往症があり、自らの希望に基づいて選ばれた方々です。
初日となる8日には、1つの教室に参加する20人が健康測定に臨みました。身体機能の評価では、歩行速度、椅子からの立ち上がり動作、片脚立ちの持続時間などが詳細に計測されました。一方、脳機能の検査では、タブレット端末を使用して、伏せたカードをめくりながら色や直前のカードとの一致を判断する課題に取り組み、脳の反応速度、注意力、記憶力などが確認されました。
参加者から期待の声、愛知県内でも複数市町が参加
実証実験に参加した68歳の女性は、「体の健康も認知症のリスクも気になる年齢になってきたので、この教室は良いトレーニングの機会になりそうで期待しています」と語り、プログラムへの前向きな姿勢を示しました。この研究には、愛知県内では東浦町のほか、大府市、江南市、大口町も参加しており、地域全体での認知症予防への取り組みが広がっています。
国立長寿医療研究センターは、今回の実証実験を通じて、効果的な認知機能維持プログラムの開発と標準化を進め、将来的には全国的な普及を目指しています。高齢化社会が進む中、地域住民の健康寿命延伸に貢献する新たなモデルとして注目されています。



