再生医療の科学的根拠を5段階で認定、学会が新制度導入へ
民間クリニックなどで、科学的根拠が不明確な再生医療が自由診療として広く行われている問題が指摘される中、日本再生医療学会は3月18日、個別の再生医療の有効性を科学的に評価し、その根拠を5段階で認定して患者に公開する新たな仕組みを導入する方針を発表しました。この取り組みは、患者が適切な治療を選択できる環境を整えることを目的としています。
臨床データの信用性に基づく5段階評価
同学会の構想によると、国内で実施されている個別の再生医療を、臨床データの信用性が高い順に「治験後」「先進医療後」などのカテゴリーに区分し、データが未検証の最低ランクまでを含む5段階で評価します。具体的には、治験を経て承認された治療から、研究段階のものまでを網羅し、各段階を明確に定義する指標を、今夏にも学会の指針に明記する計画です。
認定方法と公開制度の構築
さらに、個別の再生医療がどの評価段階に該当するかを認定する方法や認定機関を、国と協議して決定します。その後は、認定機関が各再生医療の評価を進め、該当する段階を患者向けに公表する仕組みを構築する予定です。これにより、患者は治療を選ぶ際に、科学的根拠のレベルを容易に確認できるようになります。
西田理事長のコメントと今後の展望
同学会の西田幸二理事長は、神戸市で開かれた記者会見で、「患者が自らの判断で、科学的に検証された再生医療を選べる仕組みを作りたいと考えています。机上の空論に終わらせず、患者が実際に活用できる制度として育てていきます」と述べ、新制度の実用化に向けた意欲を示しました。同学会は、19日から神戸市で開催される総会を前に、この構想を詳細に説明しました。
この取り組みは、再生医療分野における透明性と信頼性を高め、患者保護を強化する重要な一歩と位置づけられています。今後、国との連携を進めながら、制度の具体化が期待されます。



