スギ花粉症の治療を根本から目指す経口型の薬について、開発中の製薬企業が治験で症状の改善効果を確認したと発表した。経口型としては国内で初めてで、早ければ来春にも発売される見通しとなった。
治験の結果
治験は、スギ花粉症の患者約千人を対象に実施された。薬を服用したグループは、プラセボ(偽薬)を投与されたグループと比較して、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が有意に改善した。また、重篤な副作用は報告されなかった。
治療の仕組み
この薬は、スギ花粉のアレルゲン成分を少量ずつ体内に取り込むことで免疫寛容を誘導し、アレルギー反応を抑える仕組み。従来の注射による減感作療法に比べ、患者の負担が軽減される。
製薬企業は、年内にも厚生労働省に製造販売承認を申請する方針。承認されれば、スギ花粉症の経口型治療薬として国内初となる。
患者からの期待
スギ花粉症に悩む人々からは、治療の選択肢が広がるとして期待の声が上がっている。都内の会社員男性は「毎年春は花粉症でつらい。手軽に治療できる薬が出てほしい」と話す。
専門家は「経口型治療薬の実用化は、花粉症治療の大きな進歩だ。ただし、効果には個人差があるため、医師の指導の下で使用することが重要」と指摘している。



