故大久保悟子医師、遺産5億円超を5団体に寄付 地域医療に生涯を捧げた医師の遺志
福島県田村市船引町で「大久保クリニック」を開業し、地域医療の発展に大きく貢献した故大久保悟子医師が、遺産約5億1200万円を日本ユニセフ協会など5つの団体に寄付した。2022年に73歳で亡くなった大久保医師の遺志を継ぎ、9日に郡山市で感謝状贈呈式が行われ、各団体の代表者が大久保医師への深い感謝の言葉を述べた。
地域医療に生涯を捧げた医師の軌跡
大久保悟子医師は岩手医科大学を卒業後、地元福島県でクリニックを開院。心療内科と精神科の診療に加え、認知症患者を対象としたグループホームを経営するなど、地域の医療福祉に幅広く携わってきた。しかし、2022年6月ごろに体調不良を訴え、がんが発見される。7月に余命宣告を受けると、同月末にはクリニックを閉院し、9月にはあさか法律事務所(郡山市)の桑島有子弁護士に遺言書の作成を依頼した。
5団体への遺産寄付を決定した経緯
大久保医師は当初、「日本ユニセフ協会と国境なき医師団へ寄付したい。ほかにも良い寄付先があれば相談したい」と話していた。桑島弁護士との丁寧な相談を重ねた結果、以下の5団体への遺産寄付を決意し、正式な遺言書を作成した。
- 日本ユニセフ協会
- 国境なき医師団
- 日本リウマチ友の会
- パンダハウスを育てる会
- ワールド・ビジョン・ジャパン
大久保医師の死後、桑島弁護士の事務所が遺言執行者として、これらの団体へ確実に寄付を行った。
感謝状贈呈式で語られた思い
感謝状贈呈式では、各団体の代表者が大久保医師のいとこである大久保洋治さんに感謝状を手渡した。洋治さんは式典で、故人の思いを次のように代弁した。
「悟子ちゃんは朝から夜まで病院にいて、一生懸命医療に従事してきたように思う。寄付は悟子ちゃんらしく、感謝状を頂けたのはありがたいと思う」
大久保医師は、地域医療に献身しながらも、国内外の幅広い支援活動への関心を持ち続けていた。その遺志は、約5億1200万円という巨額の寄付を通じて、現在も確実に受け継がれている。



