抗がん剤注射後に患者5人が神経症状 埼玉県立小児医療センターが詳細を説明
埼玉県立小児医療センター(さいたま市)で、白血病の患者が抗がん剤注射後に重度の神経症状を発症した問題について、同センターは3月17日、埼玉県庁で記者会見を開きました。これまでに公表されていた患者3人に加え、新たに別の患者2人も同様の神経症状を発症していたことが明らかになりました。
新たに判明した患者2人は「下半身まひ」の症状
同センターによると、新たに確認された患者2人は「下半身まひ」の症状を示しているとのことです。ただし、最初に公表された患者3人と比較すると、症状は重くないと説明されています。この2人の患者からは、問題となっている薬剤「ビンクリスチン」は検出されず、意識障害も確認されていません。
渡辺彰二副病院長は会見で、「今回の事例のような神経症状を示した症例は、病院内では他にない」と述べ、この事案の特異性を強調しました。しかし、なぜこの2人に神経症状が現れたのかについては、現時点では理由が不明だとしています。
最初の患者3人はビンクリスチン検出、1人死亡
最初に公表された患者3人は、いずれも髄腔内注射後に歩行困難などの神経症状を発症し、検査の結果、髄液から「ビンクリスチン」が検出されました。この薬剤は、髄腔内に微量でも入ると神経障害を引き起こしやすいとされています。
3人のうち1人は残念ながら死亡し、他の2人は意識不明の重体となっています。これらの患者はすべて、昨年1月以降に髄腔内注射を受けた後に症状を発症しており、医療処置と症状発症の時間的な関連が指摘されています。
計5人の患者が同様の経過をたどる
今回の会見で明らかになったのは、合計5人の白血病患者が、抗がん剤の髄腔内注射後に何らかの神経症状を訴えているという事実です。症状の程度には差があるものの、いずれも注射後の経過中に問題が生じています。
同センターは、これらの事例について詳細な調査を続けており、今後の対応や再発防止策についても検討を進めるとしています。医療現場における薬剤管理の重要性が改めて問われる事態となっています。



