千葉県船橋市は21日、日常的に医療的ケアが欠かせない子どもを育てる家庭の看護・介護負担を軽減するため、「医療的ケア児在宅レスパイト事業」を7月から開始すると発表した。この事業では、看護師を派遣し、医療保険外の訪問看護を1時間当たり300円の自己負担で利用できるようにする。
レスパイト事業の目的と背景
レスパイトとは、在宅介護を行う家族が休息を取ることを意味する医療用語だ。家族は人工呼吸器の操作やたんの吸引など、24時間体制で看護や介護を担っている。しかし、レスパイト入院が可能な施設は県内に現在2カ所しかない。
市が2023年に実施した「医療的ケアを必要とするお子様に関するアンケート」(回収数98件)では、「一緒に暮らす家族の心配なこと」という質問に対し、主たる介護者が自分の時間を持てない、慢性的な睡眠不足、子どもと家族の両方の面倒を見る負担が大きいといった回答が多く寄せられた。また、「経済的な負担が大きい」「働きたくても働けない」という声も多数を占めた。
事業の詳細
現在、訪問看護の費用は1時間当たり約1万円かかる。今回のレスパイト事業では、市と事業協定を結んだ訪問看護事業所の看護師が担当する場合、1時間につき300円の自己負担(住民税非課税世帯は0円)で利用できる。1日1回1時間以上から利用可能で、年間の利用上限は48時間。対象は市内在住の18歳以下で、訪問看護で医療的ケアを受けていることなどが条件となる。
市内の医療的ケア児は現在約200人。市は当面約40人の利用を見込んでおり、事業の予算額は約792万円。県内では野田市に次いで2番目の実施となる。



