石綿被害者への療養手当、月額1万円超の増額が決定 環境省が4月からの改定案を公表
環境省は3月4日、アスベスト(石綿)による健康被害救済制度において、国が被害者に支給する療養手当を月額1万1080円、遺族らに支給する葬祭料を2万3000円、それぞれ増額する改定案を公表しました。この措置は4月からの実施を予定しており、物価上昇を踏まえた対応として位置づけられています。
増額の具体的な内容と対象者数
石綿健康被害対策室によると、療養手当の支給対象者は2024年5月時点で約1800人にのぼります。改定後、手当は月額10万3870円から11万4950円へと引き上げられ、葬祭料も19万9000円から22万2000円に増額されます。これにより、被害者や遺族の経済的負担の軽減が図られる見込みです。
物価上昇を反映した救済措置として、環境省は制度の見直しを進めてきました。今回の改定案は、持続的な物価高騰を背景に、救済制度の実効性を高めることを目的としています。同省は、「被害者の生活支援を強化し、社会全体での支え合いを促進する」と説明しています。
パブリックコメントの実施と今後のスケジュール
環境省は、改定案について3月18日までパブリックコメント(意見公募)を実施します。これにより、一般からのフィードバックを収集し、制度の改善に役立てる方針です。関係者からは、「増額は歓迎されるが、さらなる支援拡充が望まれる」との声も上がっています。
石綿被害は、過去の建築資材などに広く使用されたアスベストによる健康影響が長期にわたって問題視されており、救済制度の充実が社会的に求められています。今回の改定は、その一環として実施されるもので、今後の動向が注目されます。
