ハンセン病療養所の歴史的建造物48件を認定 奄美和光園など初めて
厚生労働省は、国立ハンセン病療養所の保存に向けた検討会を開催し、全国6療養所の計48件を歴史的建造物に認定しました。この認定は、ハンセン病問題解決促進法に基づくもので、約2年ぶりの検討会で決定されました。
初めて認定された3園の施設
今回の認定では、奄美和光園(鹿児島県奄美市)、栗生楽泉園(群馬県草津町)、大島青松園(高松市)の関連施設が初めて歴史的建造物に選ばれました。特に奄美和光園では、旧火葬場跡地や納骨堂など8件が認定され、その歴史的価値が認められました。
認定施設の内訳と意義
認定された48件の内訳は、宗教施設が21件、入所者が暮らす寮舎やその跡地が8件、納骨堂が6件などとなっています。また、入所者を懲罰で収容した重監房の基礎部分(栗生楽泉園)も含まれており、ハンセン病の歴史を伝える重要な遺構として保存が進められます。
検討会には、入所者代表や大学教授、弁護士らが出席し、初検討の3園の施設に加え、継続審議となっていた菊池恵楓園(熊本県合志市)の納骨堂なども認定されました。これにより、全国の療養所における歴史的建造物の保存が一層推進される見込みです。
今後の保存対策
認定施設に対しては、補修や整備のための予算が割り当てられる予定です。これにより、老朽化が進む建造物の維持管理が強化され、ハンセン病の歴史を後世に伝える役割が果たされます。厚生労働省は、今後も定期的な検討会を開催し、保存活動を継続していく方針を示しています。
この認定は、ハンセン病患者に対する差別や偏見の歴史を振り返り、社会的な記憶を保存する重要な一歩として評価されています。関係者からは、歴史的建造物の認定が、教育や啓発活動にも活用されることが期待されています。



