非上場株の評価ルール見直しへ 相続税「節税スキーム」防止が焦点
国税庁が非上場株式の評価ルールの見直しを検討している。相続税や贈与税の額を不当に下げる「節税スキーム」の防止が主な目的だ。新たなルールは2027年度の税制改正に反映され、早ければ2028年1月から適用される見通しである。
節税スキームの実態と問題点
非上場株の評価額を意図的に低く設定し、相続税や贈与税の負担を軽減する手法が存在する。このような「節税スキーム」は、税の公平性を損なうとして問題視されてきた。国税庁はこうした抜け穴を塞ぐため、評価ルールの抜本的見直しに乗り出した。
有識者会議が初会合 多角的な検討を開始
大学教授や税理士、会社経営者らで構成される国税庁の有識者会議が4月20日に初会合を開催した。会議では、節税スキームの防止に加え、非上場会社の多くを占める中小企業の事業継承への配慮も重要な課題として議論された。
近年、企業合併・買収(M&A)が増加している現状を踏まえ、評価ルールが実態に即したものとなるよう検討が進められる。中小企業の円滑な事業承継を妨げないバランスの取れた制度設計が求められている。
今後のスケジュールと影響
国税庁は年内に議論をまとめ、2027年度の税制改正に反映させる方針だ。新ルールが導入されれば、一部の納税者において税負担が増加することが見込まれる。一方で、適正な課税の実現と中小企業支援の両立を図る制度となることが期待されている。
この見直しは、相続税制度全体の公平性と透明性を高める重要な一歩となるだろう。今後の有識者会議での議論の行方に注目が集まっている。



