EU、ウクライナへの9000億ユーロ融資を承認へ ハンガリーの賛同で資金難に光明
EU、ウクライナへの大規模融資承認 ハンガリー賛同で実現

EU、ウクライナへの大規模融資を承認へ ハンガリーの賛同で資金難に光明

欧州連合(EU)は22日、大使級の常駐代表委員会を開催し、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの無利子融資の実行を正式に承認する見通しとなった。これまで抵抗してきたハンガリーが賛同に転じることで、資金難にあえぐウクライナにとって死活的に重要な支援が実現することになる。

900億ユーロの大規模融資が今後2年間で実施

今回の融資は、今後2年間で合計900億ユーロ(約16兆8千億円)に上る大規模なもので、昨年12月のEU首脳会議で既に決定されていた。この融資はEUの中期的な予算に関わるため、全会一致での承認が必要とされてきた。ハンガリーとスロバキア、チェコは融資に直接参加しないものの、実施自体には同意していた経緯がある。

ハンガリーの姿勢転換が決定的な要因に

しかし、今年1月下旬にロシア産原油を東欧に運ぶドルジバ・パイプラインのウクライナ国内区間が損傷して不通になったことを受け、親ロシア的な立場を取るハンガリーのオルバン首相は、パイプラインの再開通まで融資実行の承認を保留すると表明していた。この問題が融資承認の大きな障害となっていた。

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状況が変化したのは、ウクライナのゼレンスキー大統領が21日にパイプラインの修復完了を表明したことだ。これにより、ハンガリー側の懸念材料が解消され、融資承認への道が開かれた。

ハンガリー政権交代の影響も

さらに、ハンガリーでは12日の議会選挙でオルバン首相率いる与党が大敗し、近くの退陣が予定されている。新興野党「ティサ(尊重と自由)」のマジャル党首が5月に新首相に就任する見通しで、マジャル氏はEUとの協調路線を明確に打ち出している。この政権交代が、ハンガリーのEU融資への賛同を後押しする要因となった可能性が高い。

ウクライナにとって、この融資は戦時下の経済維持やインフラ再建に不可欠な資金源となる。EUとしても、ロシアの侵攻に対する結束を示す重要な政治的メッセージとして位置付けられている。国際社会の注目を集める中、EUの迅速な支援決定がウクライナの戦略的安定にどのような影響を与えるかが今後の焦点となる。

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