福島いこいの村なみえが改修を完了、新装オープン式典を開催
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響を受けた福島県浪江町の宿泊施設「福島いこいの村なみえ」が、大規模な改修工事を終え、新たなスタートを切りました。21日には現地で新装オープンを祝う式典が行われ、町関係者や復興支援団体の代表らが出席し、テープカットで開業を宣言しました。
改修内容と施設の拡充
今回の改修では、本館の2階から4階を中心に工事が実施され、快適な空間で最大5人が宿泊できる特別和洋室が2室新設されました。また、ツインルーム15室は落ち着いた和モダンを基調に生まれ変わり、全体的に客室数が17室増加し、合計45室となりました。これにより、施設全体で134人までの宿泊が可能になり、町民の憩いの場としてだけでなく、観光客や復興支援で訪れる人々を受け入れる交流人口拡大の拠点として再出発しました。
事業費と復興の歩み
改修事業費は5億50万円に上り、原発事故による全町避難で休業していた施設の再生に向けた投資が行われました。2017年3月に一部地域の避難指示が解除された後、宿泊棟と大浴場の改修や、移設した仮設住宅をコテージに転用するなどの取り組みを経て、2018年6月に営業を再開。一時帰宅する町民の宿泊先として機能してきました。町は段階的に改修を進め、2021年8月にはレストランや売店を備えた新管理棟が完成し、今回の本館改修で一連のプロジェクトが完了しました。
式典での関係者のコメント
式典では、吉田栄光町長が「この場所を拠点とし、訪れた人に浪江の今を感じてもらいたい」と述べ、復興への思いを語りました。運営を担う福島なみえ勤労福祉事業団の小黒敬三理事長は「新たな観光資源として運営していく」と決意を表明し、施設の将来像を示しました。また、山本幸一郎町議会議長、佐藤夏人復興庁福島復興浜通りセンター長、福島相双復興推進機構の北村清士理事長らも出席し、連携して復興を推進する姿勢を強調しました。
今後の展望と問い合わせ
福島いこいの村なみえは、町民の生活再建と観光振興の両面で重要な役割を果たすことが期待されています。問い合わせは、福島いこいの村なみえ(電話0240・34・6161)まで受け付けています。この施設の再開は、浪江町の復興プロセスの一里塚として、地域コミュニティの再生と経済活性化に貢献するものと見込まれています。



