衆参両院の正副議長は8日、皇族数の確保に向けた「立法府の総意」の取りまとめ案を与野党の全体会議で提示した。女性皇族が結婚後も身分を保持する案と、旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える案をいずれも「了」とし、政府に法制化を求めた。10日の全体会議で了承を得られれば、高市首相に手交される。
全体会議での議論
会議は衆院議長公邸で開かれ、13の党・会派の代表者が出席した。自民、日本維新の会、中道改革連合、国民民主、公明、参政、チームみらいの7党はおおむね賛同したが、立憲民主党は養子案に否定的な考えを示した。
女性皇族の身分保持
取りまとめ案では、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持するかどうかは「経過措置として(本人の)意向を尊重する」とした。女性皇族の夫と子に皇族の身分を付与するかどうかに関しては明記せず、森衆院議長は記者会見で「今後の検討課題だ」と述べた。
養子案の詳細
養子案では、1947年に皇籍離脱した旧11宮家の男系男子を対象とし、養子の年齢や養親の範囲など「慎重に制度設計を行う」と記した。必要があるときは「一定年数ごとに見直す」ことも盛り込まれた。森氏は記者会見で、養子を迎える皇族の範囲について「天皇家、上皇家、皇嗣家(秋篠宮家)は養親とはなれないことを想定している」と明かした。
皇位継承権
皇位継承権について、取りまとめ案では、養子本人は「持たないこととする」とした。一方、森氏は、養子の子が男子だった場合は「皇位継承権を持つことになる」と明言した。
今後の手続き
取りまとめ案では、法改正後に必要がある時は「適時適切な措置」が講じられることを付帯決議で確認するよう各党・会派に求めた。森氏は(1)女性皇族の家族の住まいや生活費などの処遇の問題(2)養子が皇族として活動する際の支援体制――を想定していると説明した。
政府は、取りまとめが首相に手交された後、皇室典範改正案の作成に入る。改正案の骨子を衆参正副議長に報告し、要綱を全体会議で説明した上で、国会に提出する。政府・与党は今国会での成立を目指している。



