全国の老朽下水道管750キロが交換・修繕必要、国交省調査で空洞も96カ所確認
老朽下水道管750キロが要対策、国交省調査で空洞96カ所

全国の老朽下水道管、約750キロが交換・修繕を必要と判定

国土交通省は2026年4月21日、全国の古くて大きい下水道管を対象とした特別重点調査の結果を発表した。それによると、全国383自治体が管理する計約750キロメートルの下水道管について、交換や修繕などの対策が必要と判定された。この調査は、埼玉県八潮市で2025年1月に発生した道路陥没事故を受けて実施されたもので、社会的影響の大きい直径2メートル以上で設置から30年以上経過した5332キロの下水道管を抽出して行われた。

調査方法と緊急度の評価基準

調査は2025年3月から開始され、自治体が目視やカメラを用いて不具合の有無を確認した。不具合は「腐食」「たるみ」「破損」の三つの項目で判定され、劣化の度合いに応じてAからCの3ランクで評価された。一つでもAランクの不具合があれば、原則1年以内に速やかな対処が必要な「緊急度1」とされ、一つでもBランクがあれば応急処置を施した上で5年以内に対策が必要な「緊急度2」と判定された。

優先調査と全体の結果

八潮市の事故現場と類似した地盤条件や過去の陥没履歴がある813キロについては優先して調査が行われ、2025年9月に公表された。その結果、312キロが対策が必要とされ、調査済み分の4割超を占めた。今回公表された残り4519キロの調査では、約1割にあたる435キロで不具合が発見された。優先調査分と合わせると、全国で判定が終了した下水道管の約16%に相当する計748キロが「要対策」と判定され、うち緊急度1は201キロ、緊急度2は547キロだった。

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空洞の確認と対策の実施

さらに、下水道管に不具合があった近くの計96カ所で、最大で5メートルを超える空洞が確認された。国土交通省によれば、これらの空洞については全て埋め戻しの対策が完了しているという。同省の担当者は「対策が必要とされた下水道管の長さは決して小さな数字ではない。事故を未然に防ぐため、更新などの対策を講じ、安全確保に全力を注ぐ」と述べ、インフラの老朽化問題への対応を強調した。

八潮市事故の影響と今後の取り組み

八潮市の事故では、地中の下水道管が破損して生じた陥没穴にトラックが転落し、運転手の男性が死亡した。一時は流域の120万人に下水道の使用制限が呼びかけられるなど、社会的影響が大きかった。国土交通省は今回の調査結果を踏まえ、秋ごろまでに点検の頻度などの見直しを行い、管理者となる自治体に通知する方針を示している。全国には約49万キロの下水道管が敷設されており、老朽化対策の推進が急務となっている。

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