岡山和牛の四天王が一堂に!絶品食べ比べ試食会で本格PRが始動
岡山県を代表する和牛「四天王」をご存じでしょうか。それは「なぎビーフ」(奈義町)、「つやま和牛」(津山市)、「備中牛」(高梁市など)、「千屋牛」(新見市)の四つの銘柄を指します。昨年末から、これらの和牛をまとめてPRする取り組みが本格化しており、新見市では初めて一般を対象とした試食会が開催されました。
四天王の魅力を一堂に集めた試食会
試食会は、2020年に県内の8農業協同組合(JA)が合併して誕生した「JA晴れの国岡山」が企画しました。同JAによると、岡山県は和牛改良の先駆けとなった地域で、これまで各和牛は地域ごとにPRされてきました。しかし、合併によりエリアが広がった利点を生かし、四天王の魅力をまとめて売り込むことにしたとのことです。
生産者らが語る各和牛の特徴は以下の通りです。
- なぎビーフ:霜降り具合と脂肪分の質の良さが特長で、ビタミンEやポリフェノールが豊富な地元産の黒豆を加工したきな粉を餌に使用しています。
- つやま和牛:程よく締まった赤身と細かく入った霜降りのバランスが絶妙で、食物繊維が豊富な地元産小麦のふすま(外皮)が餌となっています。
- 備中牛:きめ細かなサシが入った美しい霜降りで、赤身の味わいが深く、日本食肉格付協会の格付け評価(1~5等級)が3等級以上の特に品質に優れた黒毛和牛です。
- 千屋牛:特許庁から地域団体商標として認められたブランド牛で、霜降りと赤身が見事に釣り合い、食べると凝縮されたうまみが口の中に広がります。
参加者が味わった四天王の違い
試食会は昨年12月と今年1月の2回、新見市の「焼肉千屋牛」で「和牛ものがたり交流会」と題して開催されました。県内外から約150組の応募があり、抽選で十数組ずつ、計約100人が招待されました。取材は1月17日の2回目に行われました。
参加者の前には、サーロインやミスジなど4ブランド牛の部位が4種類ずつ計16枚、きれいに並べられました。銘柄を書いたプレートも付いており、1人前は300グラムです。県を代表する和牛の全て異なる部位を味わえる機会に、参加者は味の違いを確かめるかのように1枚ずつ丁寧に焼いては口に運びました。
「さっきのとは違うな」「これが一番好きかも」といった声が上がり、気心の知れた仕事仲間や友人での参加とあって話が弾みました。近所の人と参加した新見市の会社員、竹本洋祐さん(46)は「『なぎビーフ』は初めて。全てそれぞれの味があっておいしい」と笑顔で話しました。職場の同僚らと訪れた香川県坂出市の会社員、光中孝博さん(42)は「脂の味も違って特徴が出ている。『備中牛』は初めて聞いたが、一番おいしいと思った」と感想を述べました。
和牛発祥の地としての誇りと未来への展望
和牛のオリンピックといわれる5年に1度の「全国和牛能力共進会」の第1回は岡山県で開催されました。JA晴れの国岡山の内藤敏男組合長は「県は和牛発祥の地といってもいいくらいだ。和牛経営は厳しい状況にあるが、生産者とJA、行政が一体となって振興を図りたい」と語ります。実際に試食した参加者からは、松阪や神戸など名だたるブランド牛に引けを取らない品質との声が上がり、四天王のさらなる知名度アップが期待されます。
また、同JAは県内の和牛生産の歴史をひもとく「和牛の歴史絵巻 岡山から未来へ」と題したA3判のパンフレットを作成しました。農耕や運搬のための役牛から始まり、国内最古の蔓牛という新見市の「竹の谷蔓」、牛肉食文化の源流ともいえる津山藩の「養生食い」、1991年の牛肉輸入自由化がもたらした肉質重視への改良など、県産和牛の歴史や文化を分かりやすく紹介しています。今後、イベントなどで配布し、多くの人への浸透を図る計画です。



