国土交通省は、山口県下関市に位置する国道2号の長府トンネル(全長545メートル)について、片側1車線から2車線への拡幅事業に着手することを正式に発表しました。同省は今年度予算に関連事業費を計上しており、現地での測量や設計作業を開始する予定です。
老朽化と事故多発が背景
長府トンネルは建設から年数が経過し、老朽化が深刻に進行しています。さらに、狭い道路を対面走行する構造のため、事故が相次いで発生しており、日常的に渋滞も頻発している状況です。特に、中国自動車道が大雨などの悪天候で通行止めとなった際には、迂回路として利用されることで混雑が一層激しくなり、地域交通の大きな課題となっていました。
新トンネル掘削による拡幅計画
今回の事業では、現在のトンネルの隣にもう1本のトンネルを新たに掘削することで、片側2車線への拡幅を実現します。事業区間は前後の道路改修も含めて約1キロメートルに及び、交通容量の向上と安全性の確保を図ります。今年度の事業費は5000万円とされ、具体的な測量や設計に取りかかる段階です。ただし、事業全体の完了時期については、現時点では未定とされています。
地域交通への影響と期待
この拡幅事業が完了すれば、長府トンネル周辺の交通渋滞が大幅に緩和され、事故リスクの低減も期待できます。また、中国自動車道の代替ルートとしての機能が強化されることで、災害時や緊急時の交通網の信頼性向上にも貢献すると見込まれています。国土交通省は、地域住民や利用者の安全・利便性向上を目指し、事業を着実に推進していく方針です。



