NPT再検討会議、北朝鮮非核化項目を削除した成果文書案が波紋
ニューヨークで開催中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議において、採択を目指す成果文書案の4度目の改訂版が22日未明に各国に配布され、北朝鮮の非核化に支持を表明した項目が削除されたことが明らかになった。閉幕日である22日(日本時間23日)の採択を優先し、各国間で対立していた項目をそぎ落とした形だが、骨抜きとの批判も出そうだ。
北朝鮮への言及が消える事態に
NPTからの脱退を一方的に宣言し、核開発を続ける北朝鮮に対し、NPTが成果文書で一切言及しない事態となる見通しとなった。北朝鮮は核不拡散体制への脅威と見なされているが、同国と関係を深めるロシアが項目の削除を求めていた。
21日未明に配布された3度目の改訂版には、「朝鮮半島の非核化に揺るぎない支持を表明」し、「北朝鮮は核保有国の地位を得られない」との項目が含まれていた。しかし、今回の改訂で段落ごと削られた。日本、米国、韓国は維持を求めていたが、ロシアの強い反対により削除されたとみられる。
NATO関連項目も削除
また、今回の改訂では、NATOを念頭に置いた「核共有や拡大抑止に関する議論」に言及した項目も削除された。中国やロシアはNATOの核共有が核拡散に当たると批判していたが、NATO側は成果文書への反映に反対していた。
この成果文書案の骨抜きに対し、一部の専門家は「NPTの信頼性を損なう」と懸念を示している。一方、会議の円滑な閉幕を優先した結果との見方もある。



