小豆島大観音、ロープ工法で30年ぶりの大規模修復 真っ白な姿に
小豆島大観音、ロープ工法で30年ぶり修復 (09.04.2026)

小豆島大観音、30年ぶりの大規模修復で真っ白な姿に

香川県土庄町にある巨大な観音像「小豆島大観音」が、建立から30年を経て、初めての大規模修復を完了した。コロナ禍以降、観光客の減少や檀信徒の細りに直面する中、費用確保が課題だったが、革新的な工法とインターネット寄付を活用し、建立当時の真っ白な姿を取り戻すことに成功した。

費用削減の鍵はロープ工法

修復を検討した際、従来の足場を組む方法では約1億円の費用が必要と判明。しかし、宮城県の巨大観音像で採用されたロープ工法を知り、専門業者「クライミング・ワークス」に依頼。頭部からロープを垂らし、作業員が宙づりになって作業するこの方法により、費用を従来の約5分の1に抑えることができた。

同社取締役の水野皓貴さん(27)によると、ロープを使った高所工事は約20年前から普及しており、同社は約10年前から各地の巨大観音像の修復を手がけているという。

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インターネット寄付で全国から支援

修復費用は、自己資金や檀信徒からの寄付で約2500万円を工面したが、さらに500万円を目標に、2024年10月から11月にかけてインターネットで寄付を募集。全国から522万円余りが寄せられ、資金不足を補うことができた。

修復作業の詳細と苦労

修復作業は昨年7月に開始され、多い日には14人が従事した。コンクリートの劣化点検後、高圧水での洗浄、下地補修、塗料の3度塗りを実施。最終塗りの前には、塗り残しを確認するため、ピンク色の塗料が使用され、約2か月間はピンクの観音像となった。作業は昨年11月に完了し、法要が営まれた。

水野さんは「作業中に瀬戸内海の絶景を眺め、地元の方から声をかけられ、像が愛されていると実感した」と振り返る。副住職の森本泰裕さん(43)は、自らロープで作業を体験し、「何事も体験し、感謝するという教えを実感できた」と語った。

巨大仏像の維持管理の課題

巨大な仏像は、昭和末期から平成初期にかけて全国各地に建立されたが、維持管理が難しく、撤去された例もある。例えば、兵庫県淡路市の「世界平和大観音像」は、相続人がおらず国有化され、2023年に約8億8000万円を投じて解体された。

森本さんは「美しくなった観音像を守り継ぎ、来てよかったと感じる場所であり続けたい」と決意を新たにしている。

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