スーダン内戦3年、現地駐在員・今中航さんが語る「知る一歩に」と人道危機の現状
スーダン内戦3年、現地駐在員が語る人道危機と支援の現状 (16.04.2026)

スーダン内戦3年、現地駐在員が語る「知る一歩に」と人道危機の現状

アフリカ北東部スーダンで内戦が始まって、2026年4月で3年を迎えました。この紛争により、一時は1400万人が国外に避難を余儀なくされ、「世界最悪」と指摘される人道危機が深刻化しています。スーダン在住で日本国際ボランティアセンター(JVC)の現地駐在員を務める今中航さん(37)が、本紙の取材に応じ、内戦の現状と支援活動の実態を語りました。

内戦下での支援活動と苦難

今中さんは、「内戦状態でも支援を続けてきた自負はある」と力強く語ります。内戦が勃発した2023年4月、彼は南部カドグリで、子どもたちが安全な場所で教育を受けられる補習校事業に携わっていました。しかし、戦闘が激化したため、紅海に面したポートスーダンに移らざるを得ませんでした。

それでも、カドグリに残った現地スタッフを通じて補習校事業を継続し、食料危機に対応するための穀物や野菜の種子を配布。さらに、ポートスーダンの農家や漁師に対して技術指導を行うなど、多角的な支援を展開してきました。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

しかし、ポートスーダンも安全な地域とは言えず、仮事務所近くの燃料施設がドローン攻撃を受けたこともありました。今中さんは、「高温多湿な地で、長引く停電は肉体的、精神的ダメージが大きかった」と、過酷な環境下での活動の苦労を明かします。

内戦の泥沼化と国際的な関与

スーダンの内戦は、国軍と民兵組織を前身とする「即応支援部隊(RSF)」の対立が中心ですが、それぞれが他国の支援を受けて泥沼化しています。例えば、スーダン政府は、RSFの背後にUAE(アラブ首長国連邦)の武器支援があると批判しています。

今中さんは、日本とUAEが「防衛装備品・技術移転協定」に署名し、2024年1月に発効したことに触れ、「今は日本の武器がスーダンで使われた事実はないが、紛争への関与がたびたび指摘される国と、協定が結ばれていることに議論の余地があるのではないか。国民が政府を注視していく必要もある」と指摘します。

戦況の変化と依然続く教育危機

戦況の変化により、2026年に入り首都ハルツームなどでは電気と水道が復旧し、避難民が戻りつつある地域もあります。しかし、依然としてスーダン全土では75%の子どもが不就学で、学校の半数以上が閉校しているという深刻な状況が続いています。

今中さんは、「スーダン市民が望んで戦っているわけではない」と強調し、「突然、紛争に巻き込まれ故郷を奪われた。自分がもしその立場になったらと想像し、心を寄せてもらえたら」と訴えます。彼の言葉は、スーダンの現状を理解し、支援の輪を広げる重要性を伝えています。

この内戦は、単なる政治的対立を超え、市民の生活や未来を大きく脅かしています。今中さんの活動を通じて、国際社会がスーダンに目を向け、平和への道筋を模索することが求められています。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ