高級ファッションブランドD&Gで共同創業者のガッバーナ氏が会長職を退任
イタリアを代表する高級ファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ」(D&G)の共同創業者であるステファノ・ガッバーナ氏(63)が、会長の職を辞任したことが明らかになった。2026年4月10日、米ブルームバーグ通信など複数のメディアがこの人事異動を報じた。同ブランドは声明を発表し、今回の決定は「組織構造とガバナンスの自然な進化の一環」であると説明している。
後任にはアルフォンソ・ドルチェ氏が就任、創作活動への影響はなし
ガッバーナ氏の後任として、共同創業者ドメニコ・ドルチェ氏の弟であり、最高経営責任者を務めるアルフォンソ・ドルチェ氏が、今年1月までに新会長に就任した。D&Gは声明の中で、「ガッバーナ氏のグループでのクリエーティブ(創作)活動には影響を与えない」と強調しており、同氏は引き続きブランドのデザインや創作面に関与していく見込みだ。
一方で、高級品市場の低迷が続く中、ガッバーナ氏は自身が約40%を保有する株式の取り扱いについても検討を進めているという。これは、債権者との今後の交渉を視野に入れた動きとみられている。同ブランドは1985年に設立され、長年にわたり世界的なファッション界をリードしてきたが、近年は市場環境の変化に直面している。
業界再編の波と今後の展望
この人事は、ファッション業界全体が経験する再編とガバナンス強化の流れを反映している。ガッバーナ氏の辞任は、経営陣の刷新を通じて企業体質の強化を図る意図があると推測される。専門家は、「高級ブランドが持続可能な成長を維持するためには、組織の柔軟性が不可欠」と指摘しており、今回の変更がD&Gの将来戦略にどのように影響するか注目が集まっている。
ガッバーナ氏の今後の動向については、創作活動に専念する一方で、株式保有に関する判断が業界関係者の関心事となっている。この動きは、イタリアを中心とした欧州のファッション業界における企業統治の新たなケーススタディとしても分析される可能性が高い。



