トヨタ自動車グループによる株式公開買い付け(TOB)が成立し、非公開化(上場廃止)が予定されている豊田自動織機は28日、決算会見を実施した。伊藤浩一社長は、TOB価格の引き上げに至った経緯について「時間はかかったが、我々の取り組みに一定の理解を得られた」と振り返った。上場企業として最後の決算となったが、同社長は「情報発信が途絶えるのは良くない」と述べ、今後も決算会見を継続する方針を示した。
TOB成立までの経緯と今後の戦略
豊田織機のTOBを巡っては、主要株主である米投資ファンド「エリオット・インベストメント・マネジメント」が価格に反発し、2度の価格引き上げを経て成立した。伊藤社長は会見で「様々な投資家と対話し、最終的に理解を得られた」と総括。今後の成長戦略として、フォークリフトや物流関連事業を柱に据え、「短期的な視点だけでは競争に勝てない。右往左往せず、じっくり取り組む」と強調した。
情報開示の継続と透明性の確保
決算会見後の取材で、伊藤社長は「悪いことも良いことも、今まで通り変わらず発信し、場合によってはより積極的に情報を出していきたい」と語った。非公開化後も株主や市場との対話を重視し、透明性の高い経営を維持する姿勢を示した。
豊田織機は5月12日に臨時株主総会を開き、上場廃止に伴う手続きを進める予定。同社は今後、トヨタグループの一員として、物流・フォークリフト事業を中心に成長を目指す。



