欧州石油大手、1~3月期は大幅増益 中東危機が追い風 政治的反発も
欧州石油大手、1~3月期大幅増益 中東危機が追い風

欧米石油大手6社の2026年1~3月期の決算が7日、出そろった。ホルムズ海峡の封鎖など中東情勢の緊迫化で原油価格が上昇する中、欧州勢は原油取引に関わる利益が増え、大幅な増益となった。消費者の不満が高まる欧州では「危機に便乗した利益だ」として追加課税を求める声が出ている。一方、米国勢は会計処理の影響などから、そろって減益となった。

欧州勢の好調な業績

仏トタルエナジーズが4月29日に発表した1~3月期決算は、純利益が前年同期比51%増の58億ドル(約9千億円)だった。プヤネ最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、湾岸地域での生産を一部停止したことに言及。その減産規模は同社の石油・ガス総生産量の15%に相当するとしたが、「原油価格の上昇は、中東での生産の減少分を十分に相殺した」と明らかにした。また、トタルは原油や石油製品の取引を含む事業の「極めて堅調」な業績が、利益を押し上げたとしている。

英BPも純利益が前年同期比で大幅に増加した。詳細な数字は有料記事に記載されているが、欧州勢全体として、原油価格の上昇と取引事業の好調が増益を牽引した形だ。

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米国勢は減益

一方、米国のエクソンモービルやシェブロンなどは、会計処理の影響や一部事業の減損などから、そろって減益となった。米国勢は中東情勢の影響を直接受けにくい事業構造であることや、前年の特益剥落などが要因とみられる。

政治的反発の高まり

欧州では、エネルギー価格高騰に苦しむ消費者や企業の間で、石油大手の「危機便乗利得」への批判が強まっている。一部の政治家は、臨時課税や超過利潤税の導入を主張。欧州委員会も、エネルギー企業の利益に対する課税強化を検討する可能性がある。

中東情勢の先行きは不透明で、今後の原油価格動向が石油大手の業績に与える影響は大きい。また、脱炭素への移行が進む中、石油大手は長期的な事業戦略の見直しを迫られている。

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