H3ロケット6号機、12日打ち上げへ 新形態で再起期す
国の基幹ロケット「H3」6号機が6月12日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる。今回の打ち上げは「新形態の初飛行」と「半年前の失敗原因の検証」という二つの重要な役割を担う。ロケットの性能や打ち上げの意義について、ポイントを整理した。
打ち上げ概要とスペック
宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、6号機は午前9時53分から11時52分の間に打ち上げられる。予備期間は6月30日までと7月9~31日。機体は2段構成で、全長約57メートル、重量約271トン。主エンジン3基に対し、機体側面の補助ブースターがない「30(さんぜろ)形態」と呼ばれる。
搭載する主衛星はダミー(重量1.6トン)で、実用の小型副衛星6基(9~65キロ)も相乗りさせる。小型衛星は高度約576キロの軌道に投入される。
H3ロケットの戦略
H3は、先代「H2A」の信頼性を引き継ぎつつ、コスト削減とサービス拡充を目指して開発された。形態は3種類あり、主エンジンと補助ブースターの本数に応じて「22形態」「24形態」「30形態」に分類される。22形態と24形態は既に打ち上げ成功しており、6号機は最後のピースを埋める機体となる。
なぜ自前のロケットが重要なのか
自前のロケットを持つことは、宇宙開発の自立性や安全保障、商業競争力の観点から極めて重要だ。H3は国際市場での競争力強化も視野に入れており、今回の打ち上げ成功は日本の宇宙戦略の行方を左右する。
半年での再開理由
前回の失敗からわずか半年での再開は異例だ。JAXAは原因究明と対策を迅速に進め、禁じ手とも言える手段も用いて再起を図った。これには「日本のプライド」をかけた強い決意が背景にある。
技術の見どころ
30形態は、補助ブースターなしで主エンジン3基のみの構成。これにより打ち上げコストのさらなる低減が期待される。一方で、推力や安定性の面で新たな課題もあり、技術的な検証が注目される。
成功・失敗で変わること
今回の打ち上げが成功すれば、H3の全形態が実証され、今後の商業打ち上げや政府ミッションに弾みがつく。失敗した場合、日本の宇宙開発計画全体に大きな影響を与え、信頼回復にさらに時間を要することになる。



