安川電機、AIロボ導入で新工場の生産能力1.8倍に拡大
安川電機新工場、AIロボで生産能力1.8倍

安川電機は10日、北九州市八幡西区で今月から本格稼働を開始した産業用ロボットの新工場を報道陣に公開した。AI(人工知能)搭載ロボットの需要拡大を見据え、機能移管前の工場から生産能力を1.8倍に高めた。生産ラインには初めて自社のAIロボを大量導入し、生産性を向上させ、拡大する需要に対応する体制を整えた。

AIロボがロボットを生産する新工場

工場内のフロアには産業用ロボがずらりと並び、ネジ締めや部品の組み付けなどでロボットがロボットをつくる光景が広がっている。同じ本社敷地内にある工場の機能を移管するため約200億円を投じた新工場で、生産能力は月1500台。最大で2200台まで拡張する設計だ。これまで市内の別の工場から運んでいた専用モーターも一貫生産する。

AI搭載ロボ「モートマン ネクスト」の導入効果

工場内のロボット約110台のうち約35台を自社のAI搭載ロボ「モートマン ネクスト」が占め、ネジ締めなどの作業を担う。ネジとボルトの位置が合わなかったり、ネジを落としたりする失敗があっても、カメラやセンサーでAIが自律的に状況を判断して、作業を最初からやり直すことができるという。従来の産業用ロボの場合、失敗した時点で生産ラインが停止し、作業員が調整して再開作業をする必要があった。

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生産性の大幅な向上と今後の展望

一貫生産やAIロボ導入で、工場の人員はこれまでの半分となり、1人あたりの生産台数は2倍以上となるほか、生産にかかる時間も約半分に短縮される。2029年頃とみるAIロボの本格的な市場拡大や足元の需要増に対応するための供給力を確保した。

産業用ロボを巡っては業界団体「日本ロボット工業会」の調査で、日本のロボットメーカーの業績動向の指標となる受注額が26年には前年比16.7%増の1兆2200億円と、過去最高を更新する見通しとなっている。半導体向けの設備投資拡大が要因で、安川電機にも追い風になっており、新工場の稼働を高めていく方針だ。

安野真佐和工場長は「AIロボの導入で止まらない工場になり、生産性を大幅に高めた。AIロボの新機種など多品種の生産もできる体制となっており、需要拡大に対応していく」と話している。

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