創薬の新興企業であるサンバイオ(東京)は10日、外傷による脳損傷を治療する再生医療製品「アクーゴ」の患者への投与を今秋にも開始すると発表した。医療現場での使用は、厚生労働省が公的医療保険の対象としてから初めてとなる。
アクーゴとは
アクーゴは、健康な人の骨髄液から採取した細胞を加工・培養した再生医療製品である。これを脳に注入することで、損傷した神経細胞の修復を促す仕組みだ。厚生労働省は2024年に条件・期限付き承認(早期承認)を行い、今年5月には公的医療保険の対象として薬価(公定価格)を7271万円に決定した。
今後の展開
同社は、2031年までに安全性と有効性に関する症例データを収集し、本承認の申請を行う必要がある。今回の投与はその第一歩となる。同社によれば、脳の再生を促す医薬品としては世界で初めての実用化となる。
サンバイオは今後、医療機関20~30施設で投与を行う方針だ。森敬太社長は記者会見で、「公的医療保険の対象となり、患者の負担を減らすことができてよかった。治療を諦めていた多くの患者を救いたい」と述べた。
製品の詳細
- 製品名:アクーゴ
- 対象疾患:外傷による脳損傷
- 製造方法:健康な人の骨髄液細胞を加工・培養
- 投与方法:脳に直接注入
- 薬価:7271万円(公定価格)
同社は、アクーゴが多くの患者に新たな治療の選択肢を提供するものと期待している。



