東京都、2030年までに都営バス全車両をEV化へ 充電インフラ整備も
東京都、30年までに都営バス全車両をEV化へ

東京都は2030年度までに都営バス全車両を電気バス(EV)に転換する方針を固めた。現在約1,500台ある都営バスをすべてEV化し、併せて充電インフラの整備や運行計画の見直しを進める。都は脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一環としており、災害時の非常用電源としての活用も見据える。

EV化の背景と目標

東京都は2050年までにCO2排出量を実質ゼロにする「ゼロエミッション東京」を掲げており、その達成に向けた具体策として都営バスのEV化を位置づけている。都内を走るバスからの排出ガス削減は、大気環境改善にも直結する。都は2030年度までに全車両をEVとし、その後は新たな車両の導入は原則EVとする方針だ。

充電インフラの整備計画

EV化には充電設備の整備が不可欠だ。都は各営業所に急速充電器を設置するほか、主要ターミナルや路線上の停留所にも充電スポットを設ける計画。また、夜間の一括充電や運行間隔を考慮した充電スケジュールを策定し、運行効率を維持しながらEV運用を実現する。充電設備の導入費用は国の補助金も活用する見通し。

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災害時の活用も視野

EVバスは大容量の蓄電池を搭載しており、災害時には避難所などへの電力供給源としても活用可能だ。都はこの特性を生かし、地域防災計画の中にEVバスを位置づけることも検討する。実際に、令和6年の能登半島地震では、EVバスが被災地で給電車両として活躍した事例がある。

導入スケジュール

都は2025年度から一部路線でEVバスの試験運行を開始し、2027年度までに約500台、2030年度までに残りの約1,000台を順次導入する計画だ。また、車両の調達に際しては、国産メーカーを中心に複数社と調整を進めている。都はEVバスの導入により、年間約4万トンのCO2削減効果を見込む。

今後の課題

EVバスの導入には、車両価格がディーゼル車の約2倍と高額であることや、航続距離の制約、充電時間の長さといった課題がある。都はこれらの課題に対し、メーカーとの協力による車両開発の促進や、充電インフラの最適配置、運行系統の見直しなどで対応する方針だ。また、都営バスの運転手不足も深刻化しており、EV化による業務効率化も期待される。

東京都の取り組みは、他の自治体や民間バス事業者にも波及効果をもたらす可能性がある。国も2030年までにバスのEVを普及させる目標を掲げており、都の先行事例が全国のモデルとなることが期待される。

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