米国の人工知能(AI)新興企業アンソロピックのダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)は5日、同社が開発した新型AI「クロード・ミュトス」について、中国の競合企業が半年から1年以内に同等の能力を獲得する可能性があると述べ、警戒感を示した。米CNBCテレビが報じたところによると、アモデイ氏はニューヨークで開催されたイベントでこの見解を明らかにした。
クロード・ミュトスの驚異的な能力
アモデイ氏は、クロード・ミュトスがソフトウェアの脆弱性を発見する能力において極めて高い性能を誇ると説明。実際に数万件の脆弱性をAIで特定したと述べ、これらの問題が放置されたまま競合国のAI開発が追いつけば、「悪意ある者が脆弱性を悪用するだろう」と警鐘を鳴らした。その上で、最新のAIを適切に活用すれば「より良い世界を実現できる」とも語り、バランスの取れた見解を示した。
企業と政府への提言
アモデイ氏は、企業や政府に対し、AIの急速な進展に備え、セキュリティ対策を強化するよう促した。具体的には、脆弱性の早期発見と修正、そしてAI技術の倫理的な利用を推進する必要性を強調した。また、国際的な協力の重要性にも言及し、競争と協調のバランスが鍵になると述べた。
この発言は、AI技術を巡る米中対立が激化する中で、技術的な優位性を維持するための緊急性を浮き彫りにしている。アンソロピックは、クロード・ミュトスを通じて、AIの安全性と信頼性を高めることを目指している。



