内山拓也監督「しびれ」がベルリン映画祭で公式上映、主演北村匠海に大きな拍手
第76回ベルリン国際映画祭において、斬新な作品を集めたパノラマ部門に選出された内山拓也監督の最新作「しびれ」が、15日夜(日本時間16日)に公式上映されました。この上映会では、主演俳優の北村匠海さんも会場を訪れ、客席から大きな拍手が送られるなど、熱狂的な反響を呼びました。
新潟を舞台にした自伝的作品
「しびれ」は、内山監督の故郷である新潟を舞台に、声を失った孤独な主人公が、宮沢りえさんが演じる母との複雑な関係に葛藤しながら、自身の居場所を探し求める物語です。内山監督は本作を「自伝的作品」と位置づけており、「今、世界中でいろいろなことが起きているが、どう未来の希望をたぐり寄せるかについて、小さな視点から描きたかった」と語りました。この言葉は、現代社会における個人の内面の闘いを繊細に表現する監督の意図を反映しています。
北村匠海の演技と余白の魅力
ほぼせりふのない役を演じた北村匠海さんは、上演後の質疑応答で、「僕の声を皆さんが聞くのは初めてだと思います。この映画の余白が邦画の良さだと感じる」と述べ、会場を沸かせました。この発言は、作品の静かな緊張感と深みを強調し、観客に強い印象を残しました。内山監督はこれまで「佐々木、イン、マイマイン」など若者たちの青春を描写してきた実績があり、本作でもその繊細な演出が光っています。
ベルリン国際映画祭での公式上映は、日本の映画界にとって重要な機会となり、国際的な舞台で邦画の魅力を発信する契機となりました。観客からの拍手は、作品の芸術性と主演俳優の演技力に対する高い評価を示しており、今後の映画祭でのさらなる活躍が期待されます。