元陸上選手の為末大氏(47)が、子どものための大型遊具をメーカーと共同開発している。構造を左右非対称にし、不安定な場所を設けるなど、バランスを取りながら遊べる仕組みを採用。先月、宇都宮市のこども園に設置された遊具を訪れ、園児の利用状況を視察した。
遊びの重要性を再認識
為末氏は「スポーツにおいて遊びは極めて重要」と語る。自身の幼少期を振り返り、「自然の中で遊ぶことで体の使い方を覚え、体幹も自然と鍛えられた」と述べる。大人になってから外国語を学ぶのが難しいように、子ども時代に遊びで培った感覚は生涯にわたって生きると強調する。
遊具の設計思想
監修した遊具は、子どもが自由に遊びながら体幹やバランス感覚を鍛えられるよう設計。実際に遊んだ子どもたちには体幹が向上する傾向が見られ、今後大学の研究で運動能力への効果を検証する予定だ。
心理面への好影響
為末氏は心理面でも遊びの効果を実感。現役時代、重圧に苦しんだ際に遊びの重要性を説いた本との出会いで調子を取り戻した経験を持つ。「子どもの時にしっかり遊んだ経験は、競技を長く続け結果を出す上で非常に重要」と語り、環境づくりを通じて子どもの遊びを支援し続ける意向を示した。
プロフィール
為末大氏は1978年広島市生まれ。陸上400mハードルで五輪3大会連続出場、世界選手権で銅メダル2個獲得。2012年引退後、競技普及や執筆活動に取り組み、2026年4月に東京大学先端科学技術研究センター教授に就任した。



