ポートアイランド45年後の未来都市 自治会続ける「緩くつながる」試み
ポートアイランド45年後の未来都市 自治会続ける試み

連載:ポートピア 45年後の未来都市 現場から住まいは共同住宅だけの人工島 自治会続けるため「緩くつながる」

「どちらのマンションにお住まいですか?」

ポートアイランドの住民に取材をするとき、記者は必ずこの質問をするようになった。相手はたいてい「エバーです」「ビレジです」とマンションの略称で答える。ポーアイには都市計画法に基づく地区計画があり、戸建て住宅は事実上建てられない制度設計になっている。約1万4千人の全住民がマンションなどの共同住宅に住み、各住宅単位で自治会や管理組合が組織される。

2025年12月の週末、記…この記事は有料記事です。残り1370文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

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高齢化と空洞化の現実

1981年に海上の「未来都市」として誕生した神戸市のポートアイランド(港島)。今は高齢化とまちの空洞化が進み、住民と市が再生に取り組んでいる。記者(26)は島に引っ越し、虫のような視点で見つめることにした。

高齢化が進むポートアイランドの集合住宅=2025年9月24日午前9時46分、神戸市中央区港島中町3丁目、宮坂奈津撮影

自治会の持続可能性

自治会や管理組合は、住民の参加がなければ成り立たない。しかし、若い世代ほど参加コストを負担に感じ、離れていく傾向がある。そこで、強制ではなく「緩くつながる」仕組みを模索する動きが出てきている。例えば、定期的なイベントや情報共有の場を設け、負担を軽減しながらもコミュニティの絆を維持する試みだ。

富永京子立命館大学准教授(社会運動論)は「災害や高齢化という経験が自治を深めている点に頷きました。労働組合やPTAなども同様に、参加コストが高い割にリターンが薄いと捉えられ、自発的な参加が難しい。しかし、この記事のような取り組みは重要です」とコメントしている。

未来への展望

ポートアイランドは、日本の高度成長期に建設された人工島の先駆けだ。45年を経て、インフラの老朽化や人口減少が課題となっているが、住民の自治意識の高まりが新たな可能性を生み出している。今後も「緩やかな共助」の形が、他の地域のモデルとなるかもしれない。

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