夕張市、2026年度予算案109億円で財政再生の節目に
財政再生団体として長年厳しい財政運営を続けてきた北海道夕張市は、3日、2026年度当初予算案を発表しました。一般会計は前年度当初比5.2%増の109億4160万円となり、同年度中に借金の返済が完了する見通しです。これにより、市は財政再建の最終段階を迎え、新たなまちづくりに向けた本格的な投資を開始します。
新市庁舎整備と総合計画策定に重点投資
一般会計では、老朽化が進んでいる市庁舎の移転新築に向けた設計などの整備費として、約7400万円を計上しました。新庁舎は南清水沢地区に建設される予定です。また、今後のまちづくりの指針となる市総合計画の策定費用として、約340万円が充てられています。
借金返済が完了した後は、交流人口の増加と地域経済の活性化を目指し、炭鉱遺産などの地域資源を活用した観光PR動画の新規作成も計画されています。これにより、観光産業の振興を通じた持続可能な地域発展を図ります。
市長「厳しい20年、コンパクトシティーで安心を」
記者会見で厚谷司市長は、財政再建の道のりを振り返りながら今後の方針を語りました。「財政再建を進めながら行政運営を行ってきましたが、厳しい20年でした。人口減少問題に真摯に向き合い、これからもコンパクトシティーを推進することで、市民の皆様に安心と幸福感を維持していただけるよう努めていきたい」と述べています。
夕張市は、財政再生団体として指定されて以来、徹底した経費削減と効率的な行政運営を続けてきました。2026年度の借金完済は、その長年の努力が実を結ぶ重要な節目となります。今後は、財政の健全化を土台に、観光資源の活用や住環境の整備を通じた持続可能なまちづくりが本格化する見込みです。
