ゴールデンウイークの国内旅行費、物価高の影響で6年ぶりに減少
旅行大手のJTBは4月2日、2025年ゴールデンウイーク期間(4月25日~5月7日)の国内旅行に関する見通しを発表しました。それによると、帰省を含む国内旅行者数は前年比1.7%増の2390万人と推計されています。しかし、1人当たりの平均旅行費用は2.1%減の4万6千円と見込まれ、減少は新型コロナウイルス禍の2020年以来、実に6年ぶりとなります。
物価高と経済懸念が節約傾向を加速
この減少の背景には、物価高やイラン情勢の悪化に伴う経済状況への先行き懸念が大きく影響しています。消費者は旅行支出を抑制する傾向が強まっており、JTBのアンケート調査では、以下のような節約策が増加していることが明らかになりました。
- 旅行日数を1泊2日に短縮する
- 自家用車を利用して交通費を抑える
- 格安航空会社(LCC)を選択する
これらの行動は、家計の負担軽減を目的としたもので、国内旅行市場全体に節約ムードが広がっていることを示しています。
海外旅行費は逆に最高額を更新、円安の影響も
一方、海外旅行に関しては、国内とは対照的な動きが見られます。1人当たりの平均費用は2.2%増の32万9千円と、比較可能な1996年以降で最高金額を記録すると見込まれています。この上昇の要因としては、旅行先の物価高に加え、円安の影響が大きく押し上げていると分析されています。
海外旅行者数は8.5%増の57万2千人と推計され、国内と海外を合わせた旅行者の総数は1.9%増の2447万人となりました。海外旅行への需要は堅調に伸びているものの、費用面では負担が増大している状況です。
調査概要と今後の展望
今回の調査は、2025年3月にインターネットで実施され、ゴールデンウイーク期間中に1泊以上の旅行を予定している人々の状況をまとめたものです。結果からは、国内旅行では費用削減が進む一方、海外旅行では高額化が進むという二極化の傾向が浮き彫りになりました。
経済環境の不確実性が続く中、今後の旅行動向には引き続き注目が集まります。消費者はより慎重な支出計画を立てる傾向が強まり、旅行業界全体にも影響を与える可能性が高いでしょう。



