南海電鉄、新観光列車「GRAN天空」が4月から予約受付開始 難波と高野山を結び、約100年ぶりの車内食事サービスを復活
南海電鉄は、大阪ミナミの難波駅と世界遺産・高野山を結ぶ新たな観光列車「GRAN天空」の予約受け付けを、2026年4月1日から開始すると発表しました。この新列車は、訪日外国人客(インバウンド)に人気のミナミエリアから観光客を呼び込むことを目的としており、運行開始は4月24日を予定しています。
運行ルートの拡大と車内サービスの革新
新列車は、3月に定期運行を終了する観光列車「天空」の後継として登場します。これまでは橋本駅(和歌山県橋本市)から極楽橋駅(同県高野町)の間で運行されていましたが、発着駅を難波まで大幅に延長しました。運行は午前と午後に1往復ずつ行われ、4両編成で定員70人を確保しています。
車内では、南海電鉄の路線では約100年ぶりとなる食事サービスが提供されます。前身の南海鉄道が1906年に日本の私鉄として先駆的に食堂車を導入した歴史に倣い、今回は沿線の食材を活用したメニューを季節ごとに変えて提供します。例えば、大阪の泉州地域で捕れたタコや松原市で生産されるカモ肉などが使用され、訪日客に「ゆとりがある大人な旅」を提案します。
デザインと内装のこだわり
新列車は、通勤列車として活躍していた「2000系」を改修しており、外観は高野山金剛峯寺の「根本大塔」をイメージした深紅をベースに、金色で沿線の植物が描かれています。内装には沿線ゆかりの工芸品が用いられ、上質な空間づくりにこだわりました。
座席配置は多様で、1号車には1列と2列席、2号車には景色を楽しめる窓向きのイス、4号車にはソファ席が設けられ、飲食が楽しめるようになっています。3号車はロビーラウンジとして、くつろぎの空間を提供します。
予約方法の改善と訪日客への対応
予約方法も大きく改善されました。これまでは電話予約のみで、訪日客が利用しづらい課題がありましたが、新たに専用サイトでのネット予約を導入します。英語や中国語など数か国語に対応し、海外からの予約も可能となります。
予約は4月1日午前10時から開始され、同月中の特急券や5月10日までの食事付きプランが購入できます。5月1日以降の特急券などは、乗車日の30~40日前に発売される予定です。南海電鉄の担当者は、「歴史あるサービスに誇りを持って再挑戦し、旅を通じて沿線の魅力を知ってほしい」と意気込みを語っています。
この新列車は、高野山の宿坊体験と組み合わせることで、訪日客のニーズに応え、関西地域の観光振興に貢献することが期待されています。



