富士山最寄りの道の駅で無許可営業が継続 静岡・小山町が法的措置も検討
富士山最寄り道の駅で無許可営業 町が法的措置検討

富士山最寄りの道の駅で契約終了後も営業継続 町が「無許可占有」と批判

静岡県小山町にある富士山に一番近い道の駅「すばしり」で、町から運営を委託されていた民間業者が、3月末で契約が終了したにもかかわらず、無許可で営業を継続する異常事態が発生している。町当局はこの状況を「無許可での施設占有だ」と強く批判しており、法的措置を含む厳格な対応を検討している。年間30万人以上が訪れる人気観光スポットで、いったい何が起きているのだろうか。

一見平常だが裏では深刻な契約問題

今月上旬、記者が現場を訪れた際には、施設内の物産コーナーでは富士山麓で採れた新鮮な野菜や米が販売され、多くの外国人観光客が富士山をモチーフにしたTシャツやキーホルダーを手に取っていた。足湯エリアでは訪れた人々がくつろぐ姿が見られ、表面上は何の問題もない通常営業のように見えた。

しかし、この平穏な光景の背後では、深刻な契約問題が進行している。関係者によると、2021年4月に地元のゴルフコースメンテナンスなどを手がける「観光開発」が指定管理者に選定され、2026年3月末までの契約で運営を担当していた。

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選考で落選した業者が営業継続

昨年夏には次の5年間の指定管理者を決める公募が実施され、観光開発と愛知県の別業者が応募。副町長を含む町職員や民間委員ら計10人による選考委員会が審査を行った結果、別業者が提案した観光交流イベントなどの企画が高く評価され、観光開発は落選した。

本来であれば3月末で運営権限は終了し、新たな管理者に円滑に引き継がれるはずだった。しかし、観光開発は契約終了後も施設を明け渡さず、営業を継続している。町関係者は「明確な無許可占有状態だ」と指摘し、早期解決を求めている。

5千万円の設備投資がトラブルの一因か

背景には、観光開発が運営期間中に約5千万円を投じて実施した設備更新が関係しているとみられる。大規模な投資を行ったにもかかわらず、契約更新ができなかったことに対する不満が、スムーズな移行を阻害している可能性がある。

道の駅「すばしり」は富士山5合目の須走登山口から約10キロの場所に位置し、2011年にオープン。ホームページでは「富士山に一番近い道の駅」を謳い、2025年度の来場者数は34万人に達する人気施設だ。富士山観光の重要な拠点として機能してきただけに、今回のトラブルが観光客や地域経済に与える影響が懸念されている。

小山町は現在、観光開発との協議を続けながら、施設の早期正常化に向けた対応を模索している。法的措置も視野に入れた厳しい姿勢を示しており、今後の展開が注目される。観光シーズンを控えた重要な時期に、地域の観光インフラをめぐる異例の紛争が続いている。

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