北九州市長が潮風号の運行継続に前向き姿勢、鉄道廃止決定も観光資源として存続目指す
福岡県福智町に本社を置く第三セクターの平成筑豊鉄道が鉄道事業の廃止を決定したことを受け、同社が運行を担う北九州市門司区の観光トロッコ列車「潮風号」の今後が注目されている。これに対し、北九州市の武内和久市長は3月26日、潮風号について「観光にとって大事な要素である」と評価し、「運行継続に向けて協議をしたい」と述べ、存続に向けた前向きな姿勢を明確にした。
潮風号の運行実績と地域における重要性
潮風号は2009年に運行を開始し、JR門司港駅に近接する「九州鉄道記念館駅」から「関門海峡めかり駅」までの区間を結ぶ全長2.1キロメートルの路線を走行している。主に土曜日、日曜日、祝日に運行され、沿線には4つの駅が設置されている。北九州市によれば、2024年度の乗客数は約11万人に上り、地域の観光において重要な役割を果たしている。さらに、今年2月には通算乗客数が200万人の大台に到達し、長年にわたる人気を裏付けている。
上下分離方式による運営と市の財政支援
この観光トロッコ列車は、線路や車両などの施設を北九州市が保有し、運行業務を平成筑豊鉄道が担当する上下分離方式で運営されている。市は運行補助などの名目で、年間約2250万円を支出しており、公的支援によって成り立つ観光インフラとなっている。武内市長の発言は、こうした投資を活かし、地域の観光振興を継続させる意向を示すものだ。
今後の協議と課題
平成筑豊鉄道の廃止決定は、潮風号の運行体制に大きな影響を与える可能性があるが、武内市長は協議を通じて運行継続の道を模索する考えを強調した。具体的な協議内容や代替運行主体の検討については、今後の動向が注目される。地域住民や観光客から愛される潮風号が、今後も門司港地区の魅力を発信し続けるかどうか、関係者間の調整が鍵を握っている。



